嫌なことは起こって欲しくない、逆に良いことがたくさんあってほしいと思うものです。良いことが起きるには、或は願うことが円滑に成就するには“ご縁が整う”という言葉があります様に、身に降りかかる災難厄難の大小とご縁の有無が関係しております。人とのご縁、物のご縁、お金のご縁など、様々なご縁の糸を手繰り寄せるには、ものごとが整うことが大事です。ものごとが整うには、悪い因縁や悪習慣を断ち切る必要があります。そしてそのものごとの運びが良いことを、運が良いと言います。これまでの悪いものとのご縁を断ち切るからこそ新しいご縁や新しい道がひらかれるのです。
当山本尊東向十一面観世音は、日の出る東の方角を見ておられるので東向き観音さんとして親しまれております。日の出る方角を見るのは、夜明け・日の出を指し示し、人々が身と心の艱難辛苦から離れて、心に想い願いが叶う道が開かれることを意味しており、当山参拝の一番のご利益です。また山号の歓喜山は歓喜天の住むお山の意であり、苦難多き現世を生きる人々を力強く導き、悪を断じ善を修めしめ、災いを除き福を与えんとして大聖天歓喜天の夫婦のお姿を現されたのです。心に願うことが叶う二はその時々に段階があり、その時に必要な道を一つ一つ開いて下さいます。本尊諸尊を礼し、親しく参拝し手を合わせ礼する者は、30日乃至60日で道が開かれ、災厄を払い幸多き日々となるよう、心に想う願いが叶うよう道をひらかんがために、大聖歓喜天、厄除不道明王、妙見尊星王、そして当山有縁の神仏が本尊東向十一観音と共に人々を力強く守護し、利益を与えんとして共に鎮座されております。
当山の仏様方のご利益を仰ぎ、仕事(立身出世・商売繁盛) 学業(学力向上・技能向上) 恋愛(良縁・結婚)建康(子宝安産・病気平癒) 厄除け(災難除け・交通安全) などのご祈祷をしております。大難が小難に、小難が無難になる様に災難厄難を払い、ご縁が整い道がひらかれ、心願が成就し、神仏と共に歓喜する。皆様に対してこのようにご祈祷してまいります。
合掌
歓喜山 善福寺
当山は宝亀八年(西暦七七七年) 光仁天皇の御代、開成皇子の刺願により、弥勒寺 (現勝尾寺)が都卒浄土の内院とするに対し、外院として建立せられた六ヶ院のうちの一ヶ院にして、摂津國八十八ヶ所第五十三番の霊蹟である。
本尊東向十一面観世音菩薩。別徳本尊として大聖歓喜天。両脇には不動明王、弘法大師の尊像を置き奉る。歓喜山の名の由来は、一たび当山領に登る者は摂津河内和泉の眺めを欲しいままにすることを得て、心機一転、歓喜踊躍の思いをすることから名付けられたという、また本尊の霊験が非常にあらたかで、願い事を叶え心を満足させて下さることから善福寺と称す。
この本尊の誓願の中に「大晦日の当山に詣でて親しく我を拝する者は、長く悪趣の苦を離れ頓に諸病の患を抜き給う」とあって、 古より当夜に参詣する者が多い。往昔より当本尊に祈願をして難病滅徐、災難厄除けの利益を受けた者が甚だ多い。東向きの観音様と親しまれ御縁日には数多の善男善女参詣して本尊の利益を受け日々を安穏に暮らす。当山に詣でては至心に「帰命頂禮大慈大悲東向き十一面観世音菩薩」と唱え、本尊の火祭りの祈願会に参じ、開運招福 導き道開き 縁結び 安産祈願 災難厄除け 当病平癒 中風封じ などを祈願し本尊と共に人生を歩み福徳が円満する者が多い。当山本尊は東向きに鎮座し、日の出ずる方角を見る珍しい観世音菩薩である。日の出、夜明けを観ることを意味し、心身の患苦を離れ、心に想う願いが叶う道を開いて下さる。全国の観音菩薩の御縁日が十八日に対し、当山本尊が十七日を御縁日とす由縁は、新年を迎える大晦日が当山本尊の御利益を預かる随一の御縁日なることに由来し、十八日の前日にあたる十七日を毎月の御縁日とする、様々な災難を消滅し、福を招くための吉祥日である。
大和長谷寺の十一面観世音菩薩様と同体で、殊に当山本尊は東向きに鎮座し、日の出ずる方角を見る珍しい観世音菩薩でず。日の出、夜明けを観ることを意味し心身の患苦を離れ、願いが叶う道をお開き下さり、災難厄除け、開運道ひらきのご利益をいただけます。又その中でも女性の守護仏としての信仰があり、縁結び、子授け、安産祈願や、女性特有の病魔封じが祈られてきた。
当山の縁起にもある様に、厄除けや病魔封じ、特に中風封で疫病除けに強いお力を発揮され、厄病神(疫病神)を鎮める観音様です。今でも旧暦大晦日は中風封じ(病魔封じ)のご祈祷とお祓いが古来より代々行われております。なぜ東を観るかと言う意味に密教的な解釈では諸説あり、太陽の登る方角を見るのは開運や再生意味であったり、東は悪神・鬼神が住む方向と言う考えに立つと鬼神が悪さをして人々が苦しまない様に睨みを利かせて鎮めている、または東方薬師瑠璃光浄土、つまり薬師如来の住む方向を見て病を癒す力に強いお薬師さんと手を取って人々を導く、また陰陽五行思想となれば神の通り道を示す、などなどのような解釈があります。善福寺のご本尊は様々な手段や方法を駆使して人々を救わんとするとても慈悲深い観音様です。常にご祈祷(厄除け祈祷/みちひらき祈祷)、毎月17日の護摩祈祷などでお申し込みいただけます。
夢をかなえるゾウで知られるようになったインドのヒンズー教のガネーシャ神が、仏教では大聖歓喜天(聖天)と呼ばれ、仏教を守る神様として祀られています。双身とは、男天と女天を合せて祀られている夫婦の仏様です、女天は十一面観世音菩薩の化身であります。金運隆盛、商売繁盛、難事改善など、より強く現実の道を切り開くための聖天様のお姿になったと言われており、また縁結び、夫婦和合の御利益をいただけます。
聖天尊のご祈祷をする場合には、先ずは十一面観音様に手を合わせすことが古来より言われており、当山では聖天尊のご祈祷は十一面観音様のご祈祷でもあり、十一面観音様のご祈祷は聖天尊のご祈祷でもあります。一福聖天との名がある様に、福を一つ一つ預ける聖天尊で、数ある願い事の中でこれだけは叶って欲しい事を祈願する、または一言の家内安全といっても細事が多々ある様に、目標に至るための事項を一つ一つ細かく祈願する、その様なご祈願を受け入れてくださいます。毎月1日と16日に聖天浴油祈祷を早朝より厳修しておりますので事前にお申し込みいただけます。
「厄」とは病気や事故など、災難全般の通称です。身に降りかかる大難が小難に、小難が無難になるよに厄難災難のお祓いをしましょう。
※更に詳しく知りたい方には密教占星術にて鑑定させていただきます。
・「善福寺伝統中風封じのいわれ・伝承」
淀屋橋という地名がつくほど勢力を持っていた江戸時代の大阪の商人、淀屋辰五郎の母君が病に侵され寝込んでしまったある日の夢の中でお告げがあった。枕元に仏様がお立ちになり、「摂津国に東向きに鎮座する観音の寺があるが、ひどく荒廃している。この寺を再興せよ。」とお告げになった。母君よりその話を聞いた辰五郎はその寺を探し出し、信仰にも篤く、自費を投入し寺を再建した。すると間も無く東向観音の慈悲をいただき母君の病は鎮まり元通りになった。その病気は中風であったと。中風封じの観音様として摂津国内だけでなく隣国の河内や和泉にも名が通った。
その東向観音のお力に頼り、江戸時代以降当山では中風封じのご祈願をしております。現在では旧暦大晦日に中風封じ祈祷会をし、淀屋を屋号にもつ辰五郎そしてその先祖の位牌を出し、中風封じ祈祷に合わせて故人の供養もしております。
中風という言葉に馴染みがなく今では差別的な表現になりつつありますが、現代医学でいう脳梗塞、または脳血管障害などの後遺症から起こる痺れや半身不随、言語障害、手足の麻痺などの身体機能不全のことをまとめて中風と言います。